こんにちは京都市左京区一乗寺のイタリアンバルにて第1,3火曜日に開催しているクチーナカメヤマ絵画教室です!
2024年8月一週目の授業はデッサンということで、わんちゃん猫ちゃん、お野菜のデッサンの授業をしています。
デッサンとは
まずデッサンとはなんぞやというかたもいらっしゃるかもしれないので、軽く説明します。
デッサンとは鉛筆やコンテ、木炭などを使い濃淡のみで対象物を描いたものです。
簡単に説明すると白黒写真みたいに物の形を濃淡のみで正確に写していく作業です。
鉛筆デッサンの場合、鉛筆の濃さ違いを何種類も用意するのがポイントです。
5H〜6Bくらいまであると便利です!
このデッサンでは物の形を正確にとる練習ができて、光の当たり方によって色合い(濃淡)が変わっていくことが学べます。
物の形を正確にとることができれば、リアルな絵が描けるようになりますし、絵画に説得力がでてきます。
また光の当たり方をしっかりと理解することでこちらもリアリティある作品を生み出すことができます。
デッサンは包丁技術と一緒
という感じでデッサンから絵を描く基本を学ぶことができます。
美術学校の大学受験もデッサンが基本課題だったりしますので、絵画力を図る人流の指標とも言えます。またデッサン力は描けば描くほど上達していくと言われているものです。
料理で例えるならば包丁技術みたいな物ですかね。
味付けや創作的な料理はセンスでできてしまう面がありますが、基礎技術である包丁をちゃんと使えるのは何回包丁を握ったか、何回切りものをしたかによるところが多いのと一緒です。
デッサンができなければ絵が上手くならないか?というのは前述の包丁使えないと料理が上手くないのかに似ていまして、包丁が使えなくても料理が上手い人は上手いけど大体の料理人は包丁が使えますし、画家さんも大体デッサン上手い人がほとんどです。
逆に包丁技術めっちゃあるけど料理下手っていう人も少ないですからね。
ということで前置きが長くなりましたが、デッサンできた方がいろんな絵が描けるようになるので楽しいですよ😊
とは言え私もまだ修行中でございます_φ(・_・
講師のデッサンから学ぶデッサンの流れ
生徒さんの作品の紹介の前にデッサンのやり方みたいなものをご紹介します。
まず当たりと言って、物の正確な位置を取っていきます。(これが難しい)
この時消しゴムで消しやすいように鉛筆を立てずに寝かせて描いていきます。
写真を撮るのを忘れたんですが、大きな丸を書いて十字を書いて中心線をとり、ワンちゃんの形をざっくりと取っています。
目、鼻、口、耳の位置関係をしっかりと写していきます。
今回の場合だと目尻の下には口の始まりがあり、目と口の長さがおでこの長さと同じ、鼻の大きさが目よりちょっと大きい、耳の始まりが目頭と同じくらいなどなど、対象物(今回は写真)から位置関係の情報をなるだけ正確に取っていきます。
大体の形が取れたら細かく描いていきます。(ここでしっかりと位置を決めれたら一番いいですが、後から微調整はできます)僕は後から何度も修正しています笑
まず目を描きました。
描く順番はどれからでもいいですが、ここである程度しっかり細かくと描くことをお勧めします。
これは何故かというと、描き初めは集中力もあるので描く力を存分に使えるからです。
この時にしっかりと一つの部分を集中して描くことで他の部分のクオリティも自然と求められるようになります。
わかりやすく説明すると、目だけ密度が濃い絵を描いたとしたら、他の部分の密度が高くならなければ完成とは思えないからです。
目だけリアルな絵ってどう考えても不自然ですよね。
ということで、一番集中力がある時に密度が濃い部分を1箇所でも作ると他の部分のクオリティも自然と上がってくるということです。
右目の位置がちょっと上すぎたので修正しています。
どんどん描いていきます!
次は鼻をしっかりと描きました。
黒い部分をしっかりと黒くすることでリアリティ溢れる絵ができてきます。
次に口をしっかりと描いています。
目・鼻・口をしっかりと描くことでワンちゃんっぽさが出てきます。
この時舌の位置が少しずれているので修正していきます。
ワンちゃんの骨の構造、筋肉の構造を少し頭に入れて絵を描くと位置関係にズレがなくなりやすいです。
次は耳を描いていきます。
両耳を描いてきます。
だいぶワンちゃんっぽくなったと思います。
ここまで6時間くらいかかっています。
次に毛並みをしっかりと描いていきます。
白い毛並みは消しゴムを使って、毛の影を鉛筆で描くイメージで描いていきます。
茶色い毛並みはさっぴつと言ってぼかし鉛筆のような物を使ったりもします。
(顔上部)
今回は綿棒で代用しています。
だいぶ仕上がってきました。
白い毛が少し強調されすぎているので、ぼかしていきます。
綿棒やティッシュを使って白い毛(線)をぼかすことによって毛の柔らかさが出てきます。あとは体を描いて全体を整えて完成に持っていきます。
(まだ描いてる途中です。)ここまでトータル10時間くらいかかってると思います。
オリンピックを見ながら描いたりもしたので集中したらもう少し短時間にはなるかなと思います。
ということで、リアリティあるコーギーが描けてきたんではないでしょうか?
スタートはこんな感じですが、しっかりと位置関係を取れていれば、あとは密度を上げて細かく描いていくだけでリアリティあるデッサンになっていきます。
生徒さんの作品
いい仕上がりですね!
毛並みがしっかりと表現されていて可愛らしい猫ちゃんに仕上がっています。
こちらの生徒さんは位置関係を取るのが非常に上手なので、描くスピードもめちゃめちゃ早いです。
こちらの生徒さんはお野菜のデッサンです。(まだ途中)
難易度的に猫ちゃんやワンちゃんは難しいので、今回はお野菜のデッサンをチョイスされています。
小規模運営なので、こういった臨機応変な対応も可能です。
大事なことは自分にとって挑戦できるレベルにトライしていくことです。
段階を踏んでいけば、猫ちゃんデッサンのようなレベルの高いものも描けるようになりますので、まずは基礎から学んでいきましょう😊
今回は茄子、トマト、玉ねぎを描いてもらっています。
出来上がりの目安は茄子の光沢感と艶、トマトのみずみずしさ、玉ねぎの皮のカサカサ感が出せるといいです。
あとは濃淡の違いで3種類の野菜を描き分けていけると良いですね。
まとめ
今回はデッサン講座ということで、ブログでも細かくデッサンのポイントについて紹介しました。
🙌
今回デッサンに使った材料は、ステッドラーの鉛筆6H〜8B(15本くらい)Amazonでステッドラー鉛筆セットあります。
綿棒、ティッシュ、消しゴム、練り消し(ぼかしたり細かいところを消せます)、細長消しゴム(シャーペンみたいな消しゴムです)電動消しゴム(1000円くらいで売ってます)
A4ケント紙(デッサンに向いてる目が細かい紙です)
本格的に用意しなくても、尖らせた鉛筆3本(H、2B、6Bくらいの濃度に差があるもの)と紙さえあればしっかり目のデッサンできますので是非チャレンジしてみてください🙌🙌🙌🙌🙌🙌